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【次回】「人生は後半戦からが面白い」~七十歳の自分へ送る手紙~

七十歳の私へ。


今、この手紙を書いている私は六十五歳です。


あと五年。


長いようで短い時間です。


その頃の私はどんな顔をしているでしょうか。


道場には立っていますか。


子供達に怒ったり笑ったりしていますか。


相変わらず膝をさすりながら歩いているのでしょうか。


それとも今より少し元気になっているのでしょうか。


正直に言えば、


若い頃、七十歳になる自分など想像したこともありませんでした。


四十代の頃は世界一になることばかり考えていました。


五十歳で脳梗塞になった時は、


人生が終わるかもしれないと思いました。


六十歳で肝細胞癌になり、


余命半年と言われた時には、


七十歳どころか来年の桜も見られないかもしれないと思いました。


しかし私は今、


こうして生きています。


不思議なものです。


人生は思い通りにならない。


だが思いもよらない奇跡を用意してくれる。


だから七十歳の私へ伝えたい。


どうか年齢を言い訳にしないでください。


どうか夢を捨てないでください。


どうか好奇心を失わないでください。


身体は老いても、


魂まで老いてはいけません。


もし道場に立っているなら、


初心者の白帯を大切にしてください。


もし民生委員を続けているなら、


困っている人の話を最後まで聞いてあげてください。


もし保護司を続けているなら、


人生をやり直そうとする若者を信じてあげてください。


そして何より、


自分自身を大切にしてください。


あなたは十分に戦ってきました。


十分に苦しみました。


十分に頑張りました。


だから残された人生は、


もっと笑っていい。


もっと楽しんでいい。


もっと幸せになっていい。


私は最近ようやく気付きました。


人生は若い頃が本番ではない。


後半戦こそ面白い。


若い頃は未来を追いかける。


老境では人生を味わう。


同じ景色を見ても、


同じ桜を見ても、


同じ夕焼けを見ても、


その美しさが分かるようになる。


それが年齢を重ねるということなのだろう。


七十歳の私へ。


もしこの手紙を思い出したなら、


空を見上げてください。


そして笑ってください。


六十五歳の私は、


七十歳のあなたが元気に笑っていることを信じています。


人生はまだ終わっていません。


むしろ、


ここからが一番面白いのですから。




 
 
 

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